リノベーション×不動産開発×1級建築士に聞く。 

>> 木下CPMへ最近の活動内容を教えてください。

  • 売買の動きが激しく、自社の動きの中で5割以上が売買仲介に関連した内容です。売買事業を取り巻く環境は変化しており金融機関が引き締めに入って、自己資金を2割以上いれないといけない現実はありますが、購入しないといけないお客様は必ずおられ、資産の入替であったり相続であったり、会社の税金対策という所を我々仲介会社もしっかり把握をし、どういった物件をご紹介するかで、変わってくると思います。ただやみくもに紹介していくという訳ではなく、取引先との関係を作っていくことが、一番重要だと思っていて、1件仲介させてもらえれば、その後の売買時も声をかけて頂く機会が増えますし、同じ物件でも何度も関らせてもらうこともあります。

>>物件評価として利回りだとか厳しいところはないですか?

  • 実際、現時点で多いのは物件が高くなってきているのでFCRで大体6%位です。資産をお持ちの方であれば、5%台でも購入されます。こうした場合は長期借入をしないとK%(ローンコンスタント)との兼ね合いでレバレッジが効かない場合もあります。特に地銀だと10年から15年など希望とする返済期間よりも短い条件を提示される場合もありますので、そこで自己資金をいれるのか、定期預金でカバーするなどのプラスαでお客様のリスクを軽減させるため提案や分析において微調整を行うようにしております。

>>相続支援活動にも専門家と協力して取り組まれていますが、ニーズをどう捉えていますか?

  • 相続支援活動に関しては不動産業者として関わるハードルが高いと思います。関係性が出来ていたとしても、相続となると全ての資産であったり、親族関係の全ての関係を把握しないといけないという作業が必要になってくるので簡単ではありません。相手の懐に入りやすい司法書士や弁護士などの力を借りながら専門的な意見も取り入れて、一緒にやっていくことが重要だと思います。関係構築には何年とかかる場合もあります。問合せを受けすぐに依頼を受ける事案でもないため、実務では管理物件からの依頼が多い傾向にあります。

>>海外の不動産投資も研究されており、先日もベトナムを視察されています。今後の展開は?

  • 先日、ベトナムを視察してみて、日本とは違う比較にならないくらいのパワーを感じました。盛り上がっているエリアではあるかと思いますが、競争も激化して物件自体も高くなってきていろんなハードルも増えてきている事もあり、日本とベトナムの違いを落とし込んだうえで判断しなければならないと思います。海外の物件に投資するかしないかでいうと”取り組みたいと考えています”。現在注目されている地域では、ベトナム以外にもカンボジアやタイなどがありますが、対象先として今最も注目しているのは、ベトナムのホーチミンです。





>>北嵜CPMへ最近の活動内容を教えてください。

私たちは不動産会社ではなく建築側で事業を行っています。今は、不動産オーナーさんから依頼を受けてビルのブランディングをしているのが、3割で、行政や団体と行っているエリアブランディングの仕事が3割。残りが個人住宅のリノベーションや店舗・オフィスの改装等に取り組んでいます。それに付随して、グラフィックやWEB制作も行っています。1年経過して今の状況ですが3つの事業の中でもやることやらない事を絞る時期だと思っています。取り組んでいる一つのエリアブランディングに関していうとそれ自体が営業活動みたいなもの。行政から委託を受けて事業をやっていますが、結果的にエリアの人たちの趣味趣向を知り情報発信を行い人が集まって来ることで自分が得意とする不動産ブランディングやリノベーションに繋がっていくので、投資事業などとは違い地域の人たちと活性化させていくことで先々花が咲いていくようなイメージです。最低限の事業費を頂きながらやっています。最近の事例では、九大の街づくりを研究している先生と一緒に活動しています。

>>エリアのブランディングについて

会社名にある通り、使われていないストックを使ってもらえるよう活性化していく事が軸にあって、それを達成する為には地域をブランディングしていかなければならないと思っています。地域を活性化させたい方が行政だとすると、今は自分たちで出来なくなり民間に委託していて、その場所を使って何かしていきたいという思いを担った人と一緒にやりながらレクチャーしていくだけですね。自分がリーダーシップをとってしまうと、そもそも自分が抜ける前提なので、後々意味がなくなってしまうからです。将来の担い手を育てながら、地域に眠っている価値は”人”なので、”場”を使ってその人の魅力を引き出してあげる。地域によってのスピードは全然違います。過疎化している地域は危機感があるので、プレイヤーの人は自ら動きます。対して新興住宅等は問題が無いから危機感も無い。自分が参加することによってのイメージもわからないから、スピードが遅くなります。また、住宅にはしがらみと繋がりの2つがあるため、なるべくしがらみを排除して繋がりを増やしていかなければならないということも課題のひとつです。取り組み期間に関しては3年位かかります。初年度はこちら側から仕掛けてどうゆう反応があってどうゆう人たちが来るのか、2年目は来てくれた人たちをどうゆう風に形にしていくのか、3年目は自分たちが居なくなるうえで、育ててきた人たちをどういう風に繋げていくのかを3年のスパンで取り組んでいます。


CPMを取得して。


━━━CPMを取得して一番変わったこととは?

  • (木下)取得して変わったことは、売買、管理、全ての物件に対しての視点です。今までは表面利回りや実質の建物修繕など表面的なところしか見れていなかったのが、今ではIRRで3年~5年後を見れるようになって3Dのように立体的に把握できるようになりました。取得した直後に、BTCF・ATCFが算出できるものとABCDランク付けが出来るフォーマットを作成し、個人・法人毎に違う税金計算にも対応できるようにしています。面談の際には金融電卓を使用して対談の際に計算などを行います。具体的な検討に入ると、一旦情報を持ち帰り細かな分析をまとめてご提案するようにしています。
  • (北嵜)CPMを取得したことで、建築側としてだけではなく不動産の意識の高い人たちと接点を持って学べるという点で、自分の軸足がもう1つできたと思っています。建築・不動産の考えをミックスすることで、オーナー様へのマネージメントプランの中に数字やストーリーを入れ込むことができ、コンセプトやテーマを考えるうえで長期的にどうやって運営していくかの話し合いができるようになりました。




仕事への思いと将来的なビジョンについて。


━━━仕事において大切にされていることは何ですか?

  • (北嵜)僕の場合、”競争”ではなく、”共創”(きょうそう)。地域の人やオーナーさんたちと一緒に創るプロセスを大切にしながら、自分が引っ張るというよりは皆さんとディスカッションをしながら一緒に創り上げていくような感覚です。
  • (木下)僕も競争をするくらいなら、僕でなくてもいいと思っています。北嵜さんと似ていて”共有”する気持ちです。売買をするとして、やれたとしても一社ではやらないようにしています。会社としてリスク配分をする意味もありますが、共有することによって皆さんに利益配分でき、良い事も悪い事も共有することで今後のリスクに対する備えをしています。

━━━最後にお二人の夢を教えてください。

  • (木下)うちのブランドビルを建てたいと思っています。
  • 小さくてもいいので、5年後を目途に建てたいです。
  • (北嵜)最終的には自分の地元に返したいと思っているので、そういった活動ができるようになりたいと思っています。



取材に参加して。

投資家を目指すものとして貴重な体験になった。

塚原 渉(1級建築士)私は中央区で設計事務所を経営しており、将来的には自身で設計した建物を保有し投資家を目指しています。しかしながら設計分野とは異なり、投資には大きなリスクや市場を幅広く分析し把握していく必要があります。流通する多くの物件の中からどのような物件をチョイスするのかなどは、信頼できる人に相談しながら進めていく必要があると考えていますが、お二人のような方に是非、今後も相談などをさせていただきたいと強く感じました。今日は参加させていただき本当にありがとうございました。



対談会場: 福岡市城南区南片江新築店舗: 企画コンサル ㈱アチーブメントプラス

2017年10月完成の新築店舗。市場調査から医療機関・物販に適したエリアと判断しシンプルかつ初期投資コストを抑えた高利回企画としてスタートした。建築段階から医療機関の入居が確定している。

2017年11月記事:九州CPM福岡登録コンサル 木下CPM・北嵜CPM・森田CPM >>コンサルタントへのアクセス